紀伊国屋書店の創業者である田辺茂一さんの自伝的エッセー。
装丁もカッコいいし、新宿の紀伊國屋で見つけ、学校図書室で購入してもらいました。
紀伊国屋が元は炭屋で、いまの新宿紀伊國屋の周りは、炭問屋が集積していて、さらに新宿駅は、栃木県の炭を運んでくる駅だった!というの初めて知りました。
ほかに、いまの新宿通りに路面電車が通っていて、追分(いまの2丁目交差点?)から大木戸まで置屋が並んでいた。
とか、
歌舞伎町は昔は一面森、山で。。とか、中村屋、高野の創業時の話、武蔵野館ができた由来、などなどいまもあるお店の創業時の話がたくさんあって、とても面白いです。
新宿伊勢丹、新宿中村屋、新宿高野などなど。大きなお店も100年前はアントレプレナーであり、イノベーターだったはず。
それに、いまは「新宿」もブランドになってるけれど、100年前は「東京」とも思われてなく、四谷の方が栄えてたらしい。
そんな新宿で創業する当時の起業家の方々。
たんなる昔話でなく、新興市場で勝負、そして生き抜いてきたお店と思うと、なんだか尊敬の念が高まってきます。。
この本を読んで「あっ」と思ったのが紀伊國屋の前にあった「しゅうまいの早川亭」。ちょうど角にあったとても間口が狭いお店。
いつの間にか消くなっていて、消くなっていたのも忘れていて、、あの看板ともども思い出せてよかった。早川亭も最初は、大きなトンカツを安く提供するイノベーターだったとのことです。
